大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(あ)2863 決定

主 文

本件主告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人佐々木文一の上告趣意第一点について。

所論の証人A、Bの各供述記載が所論の司法警察員に対する被告人の第一回供述

調書の補強証拠として欠くる所が認められないから、第一審判決は被告人の自白を

唯一の証拠として判示事実を認定しているものではない。されば第一審判決を是認

した原判決をもつて、憲法三八条三項(論旨に「二項」とあるは誤記と認む)、刑

訴三一九条二項に違反すとの論旨はその前提を欠きとるを得ないから、刑訴四〇五

条に定める上告の理由にあたらない。

同第二点について。

論旨は単なる訴訟法違反の主張に帰し刑訴四〇五条に定める上告の理由にあたら

ない。そして第一審裁判所は所論事件の記録を公判廷に顕著し同記録中の所論C外

数名の盗難被害届を適法に証拠調をしたことが記録上明らかであるから、所論の盗

難届を証拠として判示物品の盗賍品たる事実を認定したからといつて、第一審判決

並びにこれを是認した原判決には毛頭違法はない。

被告人本人の上告趣意について。

しかし、記録を精査しても、被告人の司法警察員に対する供述が、強制拷問等に

よつてなされたと認められる形跡を発見することができないし、その他論旨は結局

単なる事実誤認の主張に帰し、刑訴四〇五条に定める上告の理由にあたらない。

よつて、刑訴四一四条、三八六条一項三号、一八一条に従い裁判官全員の一致で

主文のとおり決定する。

昭和二六年一一月一五日

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最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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